PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)は、公共事業に民間の資本やノウハウを取り入れ、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図る手法です。近年、先進諸国では、経済の成熟化、低成長化につれ、民にできることは民に任せるという潮流があり、日本でも1999年にPFI推進法が施行されて以来、取り組む自治体が増え、近年では社会資本整備の手法として一般化しています。
  信金中金は、PFIのファイナンス分野において、多数の案件でリードアレンジャーを務めるなど、ひしめく金融機関のなかトッププレイヤーとして、そのプレゼンスを高めています。地域の案件では信用金庫と連携した取組みも行っており、信金中金ならではのPFIを展開しています。


 新事業推進部では、主にプロジェクトファイナンスやストラクチャードファイナンス分野における投融資を行っています。私は入庫後、大阪支店で法人融資、支店業務を、信用金庫部で信用金庫に対するコンサルティング業務を経験した後、現在のPFI業務を担当して2年目になります。
  PFIとは、国や地方公共団体が新たに公共事業を行う際、施設の設計、建設から維持管理、運営まで全ての事業を民間が主体となって進めるもので、従来よりも低コストで質の良い公共サービスの提供が可能となります。信金中金はこのための資金を融資しますが、通常この融資はプロジェクトファイナンスという方式で行われ、融資期間は長いものだと約30年にも達します。
  プロジェクトファイナンスとは、施設の設計等を行う個々の企業の財務内容や信用力ではなく、事業全体の資金の動きに注目し、当該事業から生み出される収益のみを返済財源として融資を行う手法です。従来の貸出よりも緻密なリスク管理が求められるため、融資1件を行うのに、20種類近い契約を締結していかなくてはなりません。融資実行までには、地方公共団体、建設会社、金融機関等の各担当者が1年以上もかけて地道な作業を行いますが、20年、30年と形に残る仕事をしているため、自然と気合が入ります。
 現在、信金中金では、地域のPFI事業に信用金庫と一体になって参画できるよう注力しています。信用金庫にとっては、地元の公共事業に深く関与することになり、リレーションシップバンキングへの取組強化につながります。信金中金がPFIに力を入れる背景には、こうした信用金庫のサポートを行うという意味合いもあるわけです。
 しかし、この仕事は苦労することが多いのも事実です。PFIの関係当事者は、事業を発注する国・地方公共団体から、事業を実際に行う建設会社、総合商社、リース会社、維持管理会社、ファイナンスを行う都市銀行、地方銀行にいたるまで多岐にわたっています。それぞれが違ったバックグラウンドと専門性を有しているため、非常にタフな交渉力が求められます。また、当然のことながら、法律、財務、税務等に関する深い知識も要求されます。
 日々、研鑽に努め、信用金庫業界とともに、地域経済の発展、また、PFIのより一層の発展に貢献していきたいと考えております。